妊娠中に魚を食べない方が良い
食べてはいけない魚があるなんて
聞いたことがある方もおられると思いますが、
はたして、そのような魚はいるのでしょうか?
結論からいうと、
妊娠中に食べてはいけない魚は
いませんし、食べない方が良い魚
という言葉も少々間違っています。
妊娠中に摂取量を気を付けないといけない
魚は存在しますが、
偏食や過度にそのような魚を食べない限りは、
通常の生活をしてれば問題ないといわれています。
なぜ摂取量を制限した方が良い魚がいるのか?
これは、魚の中には(特に大型の魚)メチル水銀を
多量に含有しているものがいます。
(食物連鎖の関係から)
この水銀を摂取し続けると、胎児に影響が出る
といわれているからです。
⇒妊婦の食べ物からの水銀摂取!胎児への影響は?
では、どのような魚の摂取量を控えた方が
よいのか?紹介いたします。
摂取量を控えた方が良い魚の種類は?
まずバンドウイルカがあげられます。
といっても、通常は販売もされていませんし
食べる機会なんてないでしょうが、
もし食べる機会があったとして、
2か月に1回(80g)以下の割合で食べるよう制限が
設けられています。
2週に1回(80g)以下の割合となっているのが、
コビレゴンドウ(クジラ)
こちらもあまり出回ってないので
気にする必要はないでしょう。
1週に1回(80g)以下の割合となっているのが、
ツチクジラ、マッコウクジラ、サメ(筋肉)
キンメダイ、本マグロ(クロマグロ)、メカジキ、
エッチュウバイガイなど
となっています。
まずクジラ類やサメは食べる機会があまりないかと
思いますので、気にする必要はありませんが、
マグロは普通にスーパーにも出回っていますので、
食べる機会も多いため注意が必要です。
※かまぼこなどの練り製品にこれらが使用されていることが
ありますが、気にするような量の水銀は含まれていませんので、
心配いりません。
1週に2回(計160g)以下の割合となっているのが、
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)、
ヨシキリザメ、イシイルカ、ムツ、ウナギなど
となっています。
ここでもマグロがあがってきています。
ですので、摂取量を気にしなければいけない魚は、
よく食べそうなところでいうと、
マグロとなっています。
なお、大型魚でもカツオやブリ、鮭、タイなどは
マグロと比べて水銀含有量が少ないため
特に気にする必要はないとされています。
また、ツナ缶についてもマグロでできていますが
水銀量は少ないため偏食をしなければ
特に気にしなくてもよいそうです。
※厚生労働省より
・妊婦は葉酸をいつまで摂取すべき?妊娠中期以降も必要?
どのような調理法でも同じなのか?
沸騰したお湯で茹でてから別の料理に使う
となると多少水銀量は違ってくるでしょうが、
基本的には、刺身にしても煮魚にしても
焼き魚にしても、魚の摂取量が同じなら
含有される水銀量も同じなので、
魚の摂取量には気を付けた方が
良いでしょう。
絶対に食べるなというわけではなく
過度に摂取しなければ良い話なので、
深く考える必要はありません。
ただし、刺身については水銀というよりも
生もののため、食中毒が心配ですし、
青魚の刺身となるとしめ鯖などでなく
普通のものの場合は、寄生虫が心配なので、
食べないようにしてください。
刺身を食べるなら新鮮なものを食べるようにして
時間のたったものは火を通してから食べるように
しましょう。
他の魚はどうなの?
アジやイワシ、鯖、タラなどの中型の魚や
小魚については、
多少は水銀は含まれているものの
特に気にするほどの量ではないため、
積極的に食べていって問題ありません。
また、エビやイカ、タコ、貝などの魚介類にも
多少水銀は含まれているものの、
上に同じくも問題ありません。
こちらも気にせず食べても良いでしょう。
ただし、カキなどの二枚貝については
食中毒が気になりますので、
生あるいは十分に加熱処理されていないものは、
食べない方が良いでしょう。