
妊娠中は、マグロやサメなどの大型の魚や
深海魚などは水銀が含まれているから
あまり摂取しない方が良いといいますが、
実際に大型の魚などに含まれる水銀は
妊婦や胎児にどのような
影響を与えてしまうのでしょうか?
水銀による妊婦への影響は?
大人であれば、マグロなどの大型魚を
いくら食べたとしても体外に排出できるので、
問題ありません。
これは妊婦(母体)も同様問題はありません。
たとえ、毎日食べていたとしても食べるのをやめると
およそ70日で体内に残っている水銀は半分にまで
減少するといわれています。
ですので、母体に関しては特に問題は
ないということなのです。
水銀による胎児への影響は?
問題となるのは、母体ではなく
胎児です。
摂取しすぎると、その量にもよりますが
生まれてから音を聞いた時の反応が
1/1000秒以下のレベルで遅れる可能性が
あるとしています。
※厚生労働省より
また、他のサイトを調べてみると
摂取しすぎると発達遅延や脳や神経組織に
ダメージを与える。運動神経やIQ低下などの
可能性があると書かれているものもあります。
ですが日本の話ではなく海外の話で
厚生労働省では先にも言ったように
省の定める摂取量の目安を
はるかに超えたときに1/1000秒以下のレベルで
遅れる可能性としているので、
それ以上の危険性については、
特別意識しなくて良いかと思います。
ちなみに、1/1000秒以下の遅れというのは、
日常生活において支障のないレベルだそうです。
・妊婦は葉酸をいつまで摂取すべき?妊娠中期以降も必要?
水銀摂取量の目安は?
食品安全委員会によると、
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)、
ヨシキリザメ、イシイルカの場合だと、
1週間に160gまで。
※80g=1/2
キンメダイ、ツチクジラ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、
メバチマグロ、エッチュウバイガイ、マッコウクジラの場合だと、
1週間で80gまで。
※80g=1
コビレゴンドウの場合だと、
1週間で40gまで。
バンドウイルカの場合だと、
1週間で10gまで。
とされています。
これは、お刺身、焼き魚、煮魚など
どんな料理においても同様です。
なお、1週間にキダイに属するジャンルの魚を
80g食べたとしたら、
その週はキンメダイに属するジャンルの魚を
残り40g食べても良いという計算になります。
なお、食べすぎた場合は、
次の週で減らすなどの調整をするように
言われています。

小さい魚がプランクトンを食べて、
少量の水銀を保有したとします。
その少量の水銀を保有した魚を中型の魚が
エサとして食べて、中型の魚に水銀が集まります。
その中型の魚を食べる大型の魚は
さらに水銀が集まりやすいということです。
上記以外の魚や魚介類は気にしなくていいの?
他の魚やエビや貝などの魚介類にも
水銀は含まれていますが、
日本では、気にしなくても良いレベルの
水銀量だとされています。
なお、ツナ缶はマグロを加工して作られますが、
水銀量は少ないため、特には注意する必要は
ありません。
ですが、ツナ缶は油を多く使用していたりしますし、
そればかり食べるというのは偏食につながりますので、
食べ過ぎには注意してください。
また、かまぼこなどの練り物製品には、
サメやイシイルカなどが使用されていますが、
こちらも特に気にする必要はないでしょう。
参照:厚生労働省PDF
結局どういった食事をしたらいいの?
上記にあげた魚を過剰に毎日食べずに
通常の食事をしていたら問題はないとされています。
妊娠中や妊娠しているかもしれないという方は、
通常の食事からちょっと控えめに(少し気にするように)
食べていればそこまで心配はないでしょう。
魚にはDHAやEPA、カルシウムなど良質な栄養が
たくさん含まれています。
全く食べないというのは、良質な栄養を摂取しない
ということになりますので、
少々注意しつつ摂取していきましょう。