妊娠中のレントゲンは放射線が気になりますよね?
特に、妊娠の可能性がある場合や妊娠超初期の場合、
気づかずレントゲンを撮ることもあり、
不安を募らせている妊婦さんも多くいらっしゃいます。
妊娠中にレントゲンを撮った場合、
どのようなことが考えらえるのでしょうか?
胎児に影響があるのでしょうか?
徹底的に調べてみました。
レントゲンの放射線は大丈夫?
妊婦が放射線に被ばくした場合の
胎児への奇形などの影響が出る可能性がある
放射線量を閾値(しきいち)と呼ぶのですが、
この量は、国際放射線防護委員会によると
妊娠初期(妊娠3週目から8週目)の場合
先天性異常が生じることがあるとされる量は
約100mGy(閾値)とされています。
また、胚発生の着床前期では、100mGy以下の線量では
致死的影響は非常に稀で、出生後に健康への有意なリスクが
現れるとは考えにくいとされています。
参照:国際放射線防護委員会(ICRP)P16
レントゲン1回(1枚)における胎児の受ける放射線量は
- 胸部の場合0.01mGy以下
- 腰部の場合1.7mGy
- 腹部の場合1.4mGy
- 骨盤の場合1.1mGy
(ICRP Pub87 2000年抜粋)
とされているので、数枚とったところで、
何かが起こるとは考えにくいというのが、
一般的な考えです。
ですが、妊娠時に必要以上に放射線に浴びるのは
避けるのに越したことはないことと、
妊娠中は妊婦さんの精神面なども考慮する必要があるので、
レントゲンを撮る前に、妊娠の可能性があるもしくは
妊娠していることを言い医師や放射線科医、
診療放射線技師の判断に任せる必要があるようです。
なお、お住まいの地域にもよりますが、
普通に暮らしているだけで
1年間に浴びる放射線量はレントゲン20枚分と言われていますし、
飛行機に乗った方が被ばくする放射線量は高いとも言われています。
妊娠初期にレントゲンを撮った場合は?
上記のことでわかると思いますが、
レントゲンを数枚とったところで、
胎児に何かしらのリスクが現れる可能性は
考えにくいレベルです。
ただし、たとえば99.999%安全と仮定したとしても
微量被ばくするわけですから、撮影される前に妊娠している
もしくは可能性があることを告げてください。
妊娠していることを知らずに撮影したとしても
それほど気にしなくて良いレベルのようですが、
撮影したことで気持ちがもやもやするのであれば、
念のため、担当医やレントゲン科医、診療レントゲン技師などに
尋ねると安心されるかと思います。
・妊婦は葉酸をいつまで摂取すべき?妊娠中期以降も必要?
撮影する部位によってリスクは変わる?
レントゲンと言っても、歯医者での歯のレントゲンや
胸部レントゲン、子宮に近い骨盤や腰部のレントゲンなど
撮影する部位は異なるかと思います。
通常どこを撮影しても影響が出ることは考えにくい
とされていますが、
その中でも胸部や歯など胎児から離れた部位の撮影では、
胎児まで届くことはないとされていますので、
安心かと思われます。
では、骨盤や腰部撮影はどうかというと
上記で説明した通り、リスクが現れる可能性のある
レントゲンを何枚か撮ったところで、
100mGyはおろかその半分の50mGyにも届きませんので、
まず問題はないといって良いようです。
yahoo知恵袋のレントゲン技師たちのコメントを調べた結果
そう書かせていただきました。
つまり、胎児から離れた部位の方がより安全だが、
腰部や骨盤も何十枚と撮るわけではないので、
リスクは考えにくいということですね。
まとめ
調べた結果どの部位のレントゲン撮影であっても
胎児に影響が出るというのは、
考えにくいレベルなのですが、
必要以上の放射線は浴びないようにした方が良いため、
撮影前の問診時に必ず妊娠している可能性があることや
妊娠されていることを知らせてください。
それよりも気になるのが、妊娠を知らずにレントゲンを
撮ったことで何か影響があるのではないか?
と、もやもやした気持ちでいると
それがストレスになり、ストレスの影響の方が
心配になってきますので、その際は医師やレントゲン技師に
聞いてみるとすっきりされるかと思います。
聞く機会がなければ、知恵袋を使うとレントゲン技師さんが
答えてくれる場合もありますし、有料にはなってしまいますが、
アスクドクターやドクターズミーというサイトより
医師、専門家からの意見を聞くことができますので、
そういったものを活用されると良いかと思います。