妊娠中は様々な制限がかかったり気を使うことも多くなるため、
野菜ジュース一つとっても飲んでもいいのか?
と、悩まれる方は少なくありません。
では、妊婦は野菜ジュースを飲んでもいいのかどうか?
また、注意点はあるのか?など徹底的に紹介いたします。
目次
妊婦は野菜ジュースを飲んでもいいの?
野菜ジュースは飲んでも何の問題もありません。
むしろ、ビタミンやカリウムなど様々な栄養が摂れるので、
妊娠初期や後期に関係なく飲んだ方が良いでしょう。
ただし、飲み過ぎると体に影響が出ることもありますので、
飲み過ぎには注意してください。
なお、野菜ジュースに含まれるパセリの影響を気にされる方が
いますが、野菜ジュースに含まれる量はしれていますので、
気にする必要はありません。
妊婦はパセリを食べちゃいけないの?何か影響はある?
飲み過ぎや飲み方に注意が必要?飲み過ぎによる影響は?
塩分の摂り過ぎになる?
野菜ジュースの中には塩分が含まれているものがあり、
例えば、1缶(190g)あたり、0.5~0.7mg程度の塩分が含まれているものもあります。
1~2本程度なら毎日飲んでも問題はないでしょうが、
1日に通常の水分のように多量に飲むと、
塩分の過剰摂取になることがあり、過剰摂取を続けていると、
妊娠高血圧症候群になる可能性も出てきます。
日本人の食事摂取基準によると女性は、1日の塩分が7g未満と
されていますので、多量に野菜ジュースを飲んでしまうと
食事からも塩分は摂取しますので、目標量をオーバーしてしまう恐れが
出てきますので注意が必要です。
参照:日本人の食事摂取基準2015年版
糖分の摂り過ぎになる?
野菜ジュースには、果糖やショ糖などの糖分が含まれており、
中には砂糖などが使用されているものもあるようです。
通常は全く問題はないのですが、摂り過ぎとなると、
妊娠糖尿病などのリスクが出てくる可能性もあります。
また、野菜ジュースはたいていのものが100mlあたり30kcal程度のカロリーがあり、
多いものでは、100mlあたり40~50kcal程度あるものもあります。
通常の水分補給のように野菜ジュースを飲んでいたら
総カロリーが多くなり、太る可能性もでてくるでしょう。
体が冷える恐れ
あくまでも飲み過ぎになる場合においてですが、
冷蔵庫で冷えたものを多量に飲むと、当然体は冷えます。
一時的な冷えなら問題はないでしょうが、
これが長期的となると血流が悪くなるなど、体に影響が出てきますので、
冷えたものを多量に摂取するということも控えた方が良いでしょう。
肌が黄色くなる?
みかんを食べ過ぎると肌が黄色くなることがありますが、
これは、カロテンの摂取のし過ぎによる「柑皮症」と呼ばれる症状です。
野菜ジュースにも当然カロテンは含まれており、
多量に飲み続けることで、みかん同様肌が黄色くなる
柑皮症になる可能性があります。
といって、柑皮症は肌が黄色くなること以外
影響はなく、摂取しすぎをやめれば、肌の色は元に戻るため、
大きな問題になることはないですが、
野菜ジュースで肌が黄色くなるのは飲み過ぎていますので、
注意してください。
妊娠中にβカロテンを摂取しすぎるとどうなるの?
特定の食品飲料だけにとらわれない
野菜ジュースだけではありませんが、特定のものばかり摂取していると
栄養の偏りが見られたり、何かの栄養を過剰に摂取するということにも
つながります。
何事もバランスが大切なので、特定食品飲料にとらわれず
まんべんなく様々なものから栄養を摂取するようにしましょう。
つわり時期に野菜ジュースしか飲めないときは?
つわり時期に野菜ジュースしか飲めない場合、
多少摂取しすぎていても、問題はないでしょう。
つわり時期は、特定のものしか摂取ができないため、
それを気にして絶ってしまうと栄養が摂れず
場合によっては点滴をしなければならないということにも
なりかねません。
ですので、食べれるものを食べる飲めるものを飲む
という生活で良いかと思います。
ただし、少しずつ食べれるものや飲めるものを見つけていく
ということは心がけましょう。
野菜ジュースのビタミンAは関係ない?
妊娠中にビタミンAは、1日に670μg摂取するのが適量となっており、
上限としては1日に1500μgとされています。
赤ちゃんに異常をきたす可能性がある量としては1日に3000μg以上の摂取を
連日摂取し続けた場合とされています。
問題となるのは動物性のビタミンA(レチノール)のことであって、
野菜ジュースなどに含まれるものは、βカロテンで
これは体内でビタミンAに変換されるのですが必要以上分はビタミンAに
変換されないと言われています。
つまり、常識範囲を超えた量を飲み続けなければ問題にはなりませんので、
野菜ジュースを飲んでビタミンAの摂り過ぎ?と不安になることはありません。
野菜ジュースは栄養満点?飲んだ方が良い!?
野菜ジュースの飲み過ぎは体に影響が出てきますが、
適量であれば、栄養が豊富ですので健康に良いです。
特に、野菜を摂取することが少なくなった現在においては
摂取すべき飲み物だと言っても良いかと思います。
野菜ジュースの栄養を見てみると、
メーカーの違いで含まれているものは変わりますが、
- ビタミンC、ビタミンA(βカロテン)、葉酸、ビタミンBなどのビタミン類
- カルシウム、カリウム、鉄分などのミネラル類
- 食物繊維(メーカー商品によって異なる)
などの栄養が含まれています。
厚生労働省の健康日本21によると、
1日当たりの野菜摂取目標量は350gとされていますので、
なかなか野菜が摂りづらいという場合は、
野菜ジュースで補うということは良いことでしょう。
ただし、あくまでも野菜ジュースは補助という意味なので、
普段の食事で野菜を摂り入れてください。
・妊婦は葉酸をいつまで摂取すべき?妊娠中期以降も必要?
1日どれくらい飲んでもいいの?適切な量は?
では、1日にどれくらい飲んでもいいのか?についてですが
適切な量というものが厳密には決められていませんので、
度を過ぎなければ問題はなくむしろ健康的としか言えません。
度を過ぎる量というのは、
個人の食生活によって変わってくるもので一概には言えませんが、
野菜ジュースを1日にコップ2~3杯程度、200mlのパックや缶のものなら
2~3本程度なら問題はないでしょうが、
飲み過ぎの量としては1日に1Lや2Lなどになると、飲み過ぎに当たると考えます。
1日に飲む量の目安としては、健康日本21で言われている野菜1日350gに
当てはめると、他からも野菜を摂取することを考えると、
1日に200ml程度。飲んでも400ml程度までが良いかと思います。
■おすすめの野菜ジュースは?
様々なメーカーから野菜ジュースが販売されていますが、
お勧めのものとしては、
- 無添加(香料や甘味料など含まれていない)
- 食塩砂糖不使用
この2点を満たしている野菜ジュースなら何でも良いかと思います。
さらにお勧めのものとしては、
妊娠中に特に必要な葉酸や鉄分、カルシウムが豊富に含まれており、
かつ食物繊維の入っているものが
安心で栄養も摂取できるかと思いますので、お勧めです。
上記の条件を満たした商品を紹介しておきますね。
まとめ
野菜ジュースは、度を越えて飲み過ぎると
栄養の偏りなどから影響が出るようですが、
適切な量であれば、野菜不足傾向にある日本においては、
健康的であると言えます。
ですが、野菜ジュースを飲んでいるから
野菜は食べなくてよいというわけではなく、
しっかりと野菜も摂取していくようにしましょう。
野菜ジュースはあくまでも野菜不足の補助という意味で摂取すると良いでしょう。