味噌汁は、毎日飲まれる方も多いかと思います。
1日に2杯3杯と飲まれる妊婦さんもおられるでしょう。
ですが、妊娠中に味噌汁は1日にどれくらいの量が
ちょうど良い量といえるのでしょうか?
また、飲み過ぎによる影響はどういったものがあるのか?
こちらでは、妊娠中の味噌汁について紹介いたします。
目次
飲み過ぎるとどうなるの?
高血圧の心配
味噌汁の飲むにあたって心配になるのが塩分かと思います。
味噌汁1杯につき、塩分量はお味噌の量や粉末状のだしを
使用してるかどうかによって異なりますが、
大体1.2~2g前後かと思います。
(日本高血圧学会では1杯につき食塩1.5g相当)
なお、インスタント味噌汁は、1.8~2.1g程度(メーカーによって異なる)と
若干塩分が高めになっています。
妊娠中の1日の食塩摂取目標量は
日本人の食事摂取基準2015年版では、
食塩7gとされています。
参照:日本人の食事摂取基準2015年版
味噌汁1杯の食塩量は比較的多いと言えそうで、
1日に例えば10杯など毎日のように飲み過ぎた場合、
高血圧のリスクを高めたり、むすみやすくなるかと思います。
ヨウ素の心配は?
昆布やわかめなどに多く含まれるヨウ素という成分ですが、
過剰に摂取し続けてしまうと、
生まれてくる赤ちゃんの甲状腺機能低下症のリスクを高めると
言われています。
厚生労働省によるとヨウ素の1日の上限は妊娠中で2000μg(2mg)と言われています。
その中でも昆布には多量のヨウ素が含まれているため、
だし昆布でだしをとった(昆布だし100gでヨウ素5.4mgほど含まれます)味噌汁を飲み続けたり、
さらにプラスして、具材をたくさんのわかめにしていたりすると、
ヨウ素の上限を超えてしまうということが考えられます。
※だしの取り方やインスタント昆布だし(100ml中ヨウ素900μg前後)でだしをとるとヨウ素に違いが出てきます。
だし昆布でだしをとった味噌汁を毎日1日に数杯飲むと過剰摂取になる可能性が出てきますし、
数値だけを見ればだし昆布でだしをとった味噌汁はヨウ素の摂取上限を超えることになるかと思います。
ですので、昆布でだしをとる場合は、だし昆布からではなくインスタント昆布だしなどを使用した方が良いのかもしれません。
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飲み過ぎの量は?1日の摂取量はどれくらいが良い?
味噌汁の飲み過ぎで気になるのは、塩分かと思います。
1日の味噌汁の理想の量は、1日1杯ともいわれていますので、
毎食2杯などになると摂り過ぎになっているかと思います。
※食塩のみを考えた場合1日3回でも多い部類に入りそうです。
日本高血圧学会によれば、味噌汁の塩分は問題にならない
という報告を平成25年10月26日に出しています。
参照:http://ishiimiso.com/miso/pdf/koketuatsu_uehara.pdf
しかし、日本高血圧学会減塩委員会は「被災者の皆様へ」として
減塩の味噌汁の提供を呼び掛けています。
参照:https://www.jpnsh.jp/general_salt.html
調べるとどちらがどうなのかわからなくなってしまいますが、
適度な量を心がけることが望ましいのは間違いありません。
1日1杯、もしくは味噌を少なくしたものを1日2杯
くらいにとどめておいた方が良いでしょう。
(塩分の摂り過ぎにならないように食生活を工夫をする)
医師から血圧が高いなど何か言われている場合は、
医師の指示に従ってください。
塩分は極力控えるようにしましょう。
適量なら体に良い効果が期待できる!?
適度な量の味噌汁は体に良い効果をもたらしてくれます。
味噌汁の具材は野菜中心になるかと思いますが、
野菜には食物繊維やビタミンなど様々な栄養が含まれていますので、
手軽にバランスの良い食事につながりやすいということの他に、
味噌は発酵食品であり、アミノ酸やビタミン、ミネラルといった栄養が
詰まっています。
つまり、適量なら栄養価が高く妊娠中にはありがたい食べ物といっても良さそうです。
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お勧めの味噌汁は?
だしに気を付ける
味噌汁のだしについてですが、既製の粉末だしには食塩や添加物が
使用されていることが多いため、既製の粉末だしは使用せず、
また、ヨウ素については必要な量を他から摂れているため、
昆布だしは頻繁には使わないようにし、
煮干しやカツオなどでだしをとるようにしましょう。
塩分に気を付ける
塩分の関係から味噌を減塩のものにしたり
味噌を少なくするなどして塩分の調節を行いましょう。
味はだしを多くして整えましょう。
また、野菜をたくさん入れることで、カリウムが摂取できますので、
塩分の排出を促してくれます。
栄養バランスをよくする
具材は、基本的には何を入れても良いのですが、
カリウムや食物繊維が摂取できるように、
できるだけ野菜を多く入れます。
特にゴボウや大根、ニンジンなど根菜類を入れたり、
きのこ類をいれることによって食物繊維が多く摂取できるため、
便秘予防につながります。
具材は毎回同じだと栄養に偏りが出てしまいますので、
できるだけ具材を変えて、バランスよく摂取することが望ましいです。
まとめ
妊娠中のお味噌汁は、塩分の関係から
たくさん摂取するということは避けて、
1日1杯程度にとどめておいて、
具材はできる限り野菜類を多く取り入れて、
栄養バランスをよくすると良いかと思います。