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妊婦は昆布に注意!!ヨウ素の摂り過ぎで胎児に影響が!?

日常生活において、昆布の佃煮や煮しめ、とろろ昆布、昆布茶、
昆布だし、昆布のお菓子など食べる機会がよくあるかと思いますが、
妊娠中に昆布を摂取しすぎるとどうなるのでしょうか?
こちらでは、妊娠中の昆布について紹介しております。

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昆布を食べ過ぎるとどうなるの?

昆布を過剰に摂取し続けると、ヨウ素(ヨード)の摂り過ぎとなり
生まれてくる赤ちゃんに甲状腺機能低下が生じる可能性が出てきます。

上限としては、非妊娠女性、非授乳女性は1日3000μg(3mg)とされており、
妊娠中および授乳中においては、2000μg(2mg)とされています。
参照:日本人の食事摂取基準2015年版

昆布

甲状腺機能低下が生じる量については、
厚生労働省の資料では、妊娠中の昆布製品からの
ヨウ素摂取量は1日に2.28~3.18mgと推測される
というように書かれています。

1日に2000μgを明らかに上回る量を
長期にわたり連続して摂取し続けた場合に、胎児に影響が生じる可能性があるということですね。
参照:厚生労働省6.2.5ヨウ素(l)P240

ただし、1日2日など短期間に摂り過ぎて
ただちに胎児に影響があるというわけではありませんので、
一時的に摂り過ぎたといった場合は、数日ほど控えたのち
次から気を付ければ特に問題は起こらないと言われています。

心配な方はかかりつけの医師に相談されると良いでしょう。

では、次の項で昆布に含まれるヨウ素の量を見ていきましょう。

昆布に含まれるヨウ素の量は?

昆布といっても、様々な昆布製品がありますので、
一つ一つヨウ素がの含有量を見ていきましょう。

乾燥昆布5g(5cm角)=12000μg
昆布の佃煮大さじ1杯(15g)=1650μg
参照:伊藤病院

無添加とろろ(くらこん)1g=1560μg
塩こんぶ(くらこん)1g=152μg
※電話で問い合わせしました

都こんぶ1g=780μg(推定)
※メールで問い合わせしました

ほんだし昆布だし(味の素)すまし汁1杯分(1g)=130μg
参照:http://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=hondashi_4

昆布茶(玉露園)1g=207μg(1杯2gなので1杯あたり414μg)
※日本食品分析センター調べ
参照:http://store.shopping.yahoo.co.jp/ichikawaen/kon-3535.html

このようになっております。

ここからヨウ素が多く含まれているものを見ると、
煮炊きしていない昆布そのものにはヨウ素が多く含まれていることが分かります。

とろろ昆布では、2gも食べれば1日のヨウ素摂取上限を超えてしまう量ですね。

昆布だけではない!ヨウ素が多く含まれている食材は?

昆布はヨウ素含有量が高いのですが、
昆布だけではなく、他の食材、特に海藻類にはヨウ素が多く含まれています。

その中で、ヨウ素が多いものをいくつか紹介いたします。

ひじき

干しひじき100g=47000μg(乾燥ひじき1g=470μg)
※ひじきを調理すると、工程にもよりますがヨウ素は溶け出るため
ひじき1人前食べても特に問題にはなりません。
参考までに市販加工品ひじきは100gあたり平均して
2.18mgのヨウ素が含まれています。
参照:日本調理科学会大会研究発表要旨集

仮にひじきの煮物1食分を30gとした場合、ヨウ素含有量は654μg程度になります。

わかめ(水戻し)

素干し、水戻しわかめ100g=1900μg
参照:日本食品標準成分表2010

わかめなどの海藻サラダを食べたとしても、
バランスの良い食生活を心がけていれば、問題にはならないでしょう。
ただし、食事が海藻サラダだけという生活を続けるのは好ましくありません。

味噌汁に入れるわかめの量は、水戻しわかめ10g程度で
この中に含まれるヨウ素は190μg程度。

たら(まだら)

生のたら大1切れ(100g)=350μg
参照:日本食品標準成分表2010

たらだけではなく、いわし・サバ・カツオなど他の魚にもヨウ素は含まれています。
といっても、普段の食事において魚を過剰に摂取することはないかと
思うので、こちらはあまり気にしなくても良さそうです。

焼き海苔

焼き海苔100g=2100μg
参照:日本食品標準成分表2010

焼き海苔大1枚につき重さ3g程度なので、大1枚でヨウ素63μg程度となります。
こちらも、海苔だけでヨウ素の上限に達しようと思うと、
ちょっと大変そうです。

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ヨウ素を全く摂らないのも問題!

だしやめんつゆなど至る所で昆布が使われていますので、日本の食生活においてヨウ素が足りなくなるということは
考えられませんが、
ヨウ素は胎児の発達・発育に欠かせない栄養素でもあります。

そのヨウ素が欠乏することで、胎児の発育不全や精神遅滞などの
原因となります。

ですので、ヨウ素が悪者というわけではなく、
摂取しすぎてもいけませんし、足りな過ぎてもいけないのです。

日本においては、魚をよく食べますし、
だしに魚や昆布などを使いますので、
ヨウ素が欠乏するということはまずないでしょう。

一日のヨウ素適正量はどれくらい?

1日に必要なヨウ素の量は、成人女性の場合130μgが推奨されています。
妊娠期間中は付加量が+110μgとされているので、
1日あたり240μgが推奨とされ、
母乳ほ育期間中は付加量が+140μgとされているので、
1日あたり270μgの摂取が推奨されています。
参照:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4al.pdf

なお、270μgというのは、魚の切り身1人前食べるとほぼ1日分のヨウ素は摂取できる量です。
また、海藻類を食べるとすぐに摂取目標量に到達しますし、
昆布だしやかつおだしといった、「だし」にもヨウ素は含まれていますので、
そういったところからも摂取目標量に到達するでしょう。

ヨウ素を意識して摂取しなければいけない国もありますが、
日本の場合は、上記で書いたように魚介類などヨウ素が多く含まれている食材が充実していますので、
ここは意識しなくてもヨウ素が足りないということにはならないかと思います。

昆布を食べるにあたって注意することは?

昆布そのものにヨウ素が豊富に含まれていますので、
おやつの昆布や乾燥昆布、とろろ昆布などをそのまま
多量に食べ続けなければ、特に注意する点はないかと思います。

そばやうどんなどに昆布だしが使われていることがありますが、
だしに使われている昆布のヨウ素量は知れています。

また、とろろ昆布やおしゃぶり昆布なども少量であれば、
また毎日でなければ特に問題になることはないでしょう。

ただし、塩分が豊富なのと、他の食材からも
ヨウ素は摂取しているので、とろろ昆布やおしゃぶり昆布など
昆布そのものの製品については少量であっても
たまに食べるくらいにとどめておいた方が良いかもしれません。

まとめ

妊娠中の昆布についてみてきましたが、
一時的にヨウ素を多く摂取しても問題にはなりにくいですが、
長期にわたり連続して食べるというのは赤ちゃんに影響が出る可能性が出てきます。

昆布やわかめは、ミネラルや食物繊維など栄養が豊富なので
ヨウ素摂取上限を守っていれば、食べていきたい食材でもあります。

煮炊きしていないおやつ昆布などについては、
たまに少量食べる程度にとどめておいて
だしもできるなら昆布ではなくカツオ節などで
だしを摂るようにするという、ちょっとした意識は大切かと思います。

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